厚さ計・膜厚計レンタル
厚さ計・膜厚計
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厚さ計・膜厚計とは?どのような機械?
建築現場や工事現場では様々な機械を使って、物質の安全性を確かめますが、今回ご紹介する「厚さ計」「膜厚計」とはそれぞれどのような機械なのでしょうか。
こちらで両者の詳しい特徴や使い方についてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
まず厚さ計ですが、別名「板厚計」とも呼ばれる機械です。
一般的には厚さ計と言えば超音波厚さ計が主流となっていますが、その名の通り超音波を使って物質の厚さを測定するのが主な役割です。
トランスデューサーと呼ばれるセンサー部分を測定したい物質の表面に接触させ、発信した超音波が底面に反射して戻る時間に音速をかけて厚さを算出するという原理で厚さを測ることができます。
特別な専門知識や熟練技術は必要なく、使い方さえマスターすれば誰でも取り扱うことができる機械です。
一方膜厚計は、被膜の厚みを測ることができる機械で、電磁誘導式
、過電流式、デュアル式、超音波式の四つの方式が存在します。
下地が鉄などの磁性金属の場合であれば電磁式を使用し、下地がアルミや銅であれば渦電流式を使用します。
つまり、測定物が何で出来ているかによって用いる方式が異なるため、物質の原料をまずは把握しておく必要があります。 -
なぜ厚さ計や膜厚計を用いる必要があるのか?
そもそもなぜ厚さ計や膜厚計を用いる必要があるのでしょうか。
幅広い場面で使われる両者の機械ですが、具体的な使用用途について触れていきたいと思います。
まず厚さ計に関しては、測定物の厚さが「基準値もしくは仕様値以内に収まっているか」を確認するために用いられることが多いとされています。
具体的には素材の内側で腐食、劣化してしまうことが多いとされるパイプやチューブ、タンクなどの腐食検査などで用いられるでしょう。
また、鉄鋼メーカーでは圧延の板厚測定、製紙メーカーでは紙の坪量測定、化学メーカーではフィルムやシートの膜圧測定など応用が効きます。
もちろん、金属やプラスチックなどにも使用することが可能ですので、あらゆる製品、商品の開発、販売、調査に用いられる機械です。
一方膜厚計は被膜の厚みを測ることを主な目的としているため、例えば住宅の外壁塗料の厚みや車のボディに使われる塗料の厚みなどを、膜厚計を使って測定します。
もし被膜が薄ければ変色や光沢の劣化が早くなりやすくなったり、見た目が悪くなるのはもちろん、内部の状態が悪化してしまうことも考えられます。
逆に被膜が厚ければ塗料や素材が無駄になるのはもちろん、ひび割れなどを起こしやすくなります。
このように、「厚み」というのは私たちの生活においてとても重要な役割を果たしているものなのです。 -
超音波厚さ計を使うメリットとデメリット
「厚さ計」と言えば超音波厚さ計を思い浮かべる方が多いと思いますが、こちらを使うことでどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。
ちなみに厚さ計には超音波式のほかにもノギスや磁気式、光学式など様々な方法がありますが、一般的に広く使われているのは今回ご紹介する超音波厚さ計と言われています。
多くの現場で使われている重要な機械だからこそ、両者について詳しく知っておいた方が安心です。
まずメリットをご紹介すると、超音波を使うからこそ片側からの測定が可能という点です。
狭い部分や測定に時間がかかるような場所で結果を得たい場合、片側から測定することができれば非常に便利で楽チンですね。
特に狭くて暗いパイプ内などは片側だけ露出しているというケースも多いと思いますので、内側からのアクセスが難しい場合でも測定可能なのは魅力的です。
非破壊にて測定可能なので、物質や素材を傷つけることなく測定できたり、金属だけではなく、プラスチックやガラスなど様々な材質に対応可能なのも嬉しいポイントですね。
一方、音速が一定でない場合には測定ができなかったり、表面に凹凸やサビがあっても測定不可となってしまう点がデメリットです。 -
超音波厚さ計の始まりと歴史
様々な箇所で広く使われている超音波厚さ計ですが、一体どのようにして始まったのか、どのような歴史を辿ってきたのか知っている方は少ないかもしれません。
こちらでは知識の一つとして超音波厚さ計の始まりや歴史について詳しくご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
超音波についての研究は実は19世紀から行われており、当時から空気中や他の材料中での音波の伝わり方が広く調査されてきました。
ただし、実際に超音波を使った装置が実装されたのは陰極線管の開発などの困難も相まって20世紀初期とされています。
さらに、「物質の内部や構造を調べるのに超音波を利用する」という発想が初めて使われたのは1920年代の事であり、当初の研究から実に数十年、数百年という月日が流れていたことになります。
超音波非破壊試験の分野で初めて特許を獲得したのは1931年とされており、初めて市場に出回った機械は「リフレクトスコープ(超音波試験装置)」と呼ばれていました。
このような初期に開発された機械は厚さ計測にも使用できるものでしたが、すべて主に超音波探傷用に開発されたものであるという点から、1960年代にはデジタル表示機能を搭載するなど、より「厚さ」を詳しく、簡単に調べられる機械の開発が進んだと言われています。 -
厚さ計・膜厚計が有名なメーカー
厚さ計・膜厚計ともに様々なメーカーが販売を行っていますが、どのようなメーカーが有名なのか分からないという方もいらっしゃるかもしれませんね。 確かに普段から使用している機械であれば「どのメーカーが有名であるか」とか「メーカーごとの商品の違い」ついても知っている方もいらっしゃるでしょう。 こちらでは厚さ計・膜厚計が有名なメーカーをいくつかご紹介していきます。
・オリンパス
より多くの種類の材料の厚さを測るために開発された「超音波厚さ計」が有名なメーカーです。 デジタル厚さ計がメインで、厚さはもとより様々な機能を搭載しているため、あらゆる用途に応じた使い方ができるのが魅力です。 プラスチック、金属、金属複合材料、ゴムはもちろん内部腐食した材料まで、あらゆる種類の材料に対応可能です。
・株式会社メジャー
「測る」ことができる商品を多数取り揃えている企業で、厚さ計・膜厚計はもちろん、気象観測器や非破壊検査器、測量機、鉄筋探査機など様々な測定用機械が存在します。 膜厚計に関しては下地によって適切な機械を選ぶ必要があり、それぞれの用途に見合った機械を取り揃えています。
・株式会社ミツトヨ
こちらも「測る」を目的とした機械を多数取り揃えている企業です。 精密測定業界の中でも名の知れた企業であり、業界で最も多い5,500種類以上の商品を取り扱っていることで、現場からの非常に評価が高いです。 -
まとめ
何かを作る際、調査する際には「測定」が必要不可欠とされており、また正確な数値を得る必要があります。
測定が正確に行えないと、建築物や物質の状態が正確に分からず、劣化や倒壊の原因となってしまうこともあり非常に危険です。
厚さ計と膜厚計、どちらも「厚み」を測るのに必要な機械ではありますが、初めて使う方にとっては「どのようなものをレンタルしたら良いか分からない」と悩まれるかもしれませんね。
これから両者もしくはどちらかのレンタルをお考えの方は、ぜひリョーマレンタルにご相談ください。
厚さ計と膜厚計には様々な種類がありますので、専門スタッフがより適切な機械を提案いたします。